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不動産買付証明に「価格を記載するだけ」では、商談が流れるかも!?

まとめ|買付証明書とは

買付証明書とは、不動産の購入を希望する買主様が、希望価格や手付金、契約日、引渡日、住宅ローンの利用予定などを記し、売主様に購入の意思と条件を伝える書面です。
価格交渉だけを急ぎ、日程などをすべて「相談」にしてしまうと、買主様のお気持ちを十分に確かめられないまま、話が進むことがあります。まずは買主様のご事情やご希望を一つずつ伺い、具体的な条件を書き留めましょう。
そのうえで売主様のご都合とすり合わせることが、買い付け後の行き違いを減らし、双方が安心して契約に向かうための大切な手順です。

 

買い付けを取る時ってワクワクしますよね。

不動産営業パーソンの「楽しいと思う瞬間ランキング」があれば、上位3位以内には入りそうです。
しかし、しっかりとした手順を踏まずに取った買い付けは「飛ぶ(商談が流れる)」ことがありますから、要注意です。

先日、「買い付けが飛んだ!」と嘆いていた営業パーソンに出会い、その買付証明を見せてもらったのですが、どんな内容だったかご紹介しますね。

売買価格:30,000,000円
手付金:3,000,000円(売買契約時)
契約日:相談
契約場所:相談
引渡日:相談
ローン利用:27,000,000円
金融機関:弊社斡旋金融機関

これでは、買い付けが飛ぶのもうなずけます。

結局、上記の買い付けでは売主様に価格の了承をいただき、具体的な契約日や引渡日をつめる段階になって…買主様の気が変わったそうです。
このように契約日や契約場所、引渡日といったなにもかもを「相談」にしている買い付けは、買付取得時の購入意思確認が不充分になりがちです。
「契約日はいつにしますか?」
「いつまでに引き渡しを受けたいですか?」
と、具体的な打ち合わせを進めるうちに、買主の購入意思も固まります。
しかし、「とりあえず価格の交渉をしましょう」といったノリで商談を進めて希望価格のみにフォーカスすると、売主様に価格の了承をいただいたにも関わらず買主様の気持ちが冷めて、買いからコケてしまうといった不細工なことになりかねません。

ここまで読んで下さった営業パーソンの中には、次にように思っておられる方がいらっしゃると思います。

「いやいや、買い付けはスピードなのだから、とにかく価格交渉を早く始める必要があるよ」
「契約日を記載するっていっても、売主様にも事情があるだろうし【相談】で良いんじゃない?」

確かに買い付けはスピード重視です。

しかし、「巧遅は駄目」という意味で「拙速でも良い」という意味ではありません。

お客様への情報提供やクロージングに至るまでの時間は素早くしつつも、最終的な結論を迫る買付証明取得時は、「絶対に買い付けを飛ばさせない」との確信が得られるまで、お客様と商談を行いましょう。

次に、売主様の事情を聞いてから契約日等を設定する点ですが、これは当然のことです。
しかし、買付証明書は「買主様の希望を記した書面」であり、買付証明をもとに全ての交渉が開始します。ここでいう交渉とは単に価格のみを指すのではなく、その他契約日や決済日、手付金の額なども含まれます。従って、まずは買主様の希望全てを買付証明に記載し、そこから売主様との交渉を行いましょう。

買い付けを焦る気持ちは痛いほど理解できますが、丁寧な買付取得を目指して下さい。

 

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株式会社レコ
不動産業専門コンサルタント
梶本幸治

本稿は、株式会社レコ 梶本幸治が不動産売買仲介の仕入れ営業・販売戦略などについて独自の思想と実務経験に基づき執筆した著作です。
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本稿は、不動産・住宅関連業界向けの情報サイト「リビンMagazine Biz」に掲載された梶本のコラムを、必要に応じて改題・加筆修正のうえ再掲したものです。
再掲の経緯については、お知らせ欄の「リビンMagazine Biz(運営:リビン・テクノロジーズ株式会社様)掲載コラム再掲のお知らせ」をご覧ください。

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私は不動産業界一筋に30年近く携わってきました。大手仲介会社で現場経験を積み、その後コンサルティング会社を設立。これまで全国の不動産会社に対して、集客や仕入れ、営業力強化、人材育成の支援を行ってきました。現場で培った実践知をもとに、「理論より実践、成果につながる仕組みづくり」を大切にしながら、不動産会社の成長を全力でサポートしています。

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