買付営業のヒント集⑤ 電話追客編

相手への提案は二者択一

お客様へ提案行ったり、アポイントを切ったりする場合は必ず二者択一を心がけ、お客様がどちらを選択されても良いような質問を用意しましょう。

Ex. 土曜日の1時と3時では、どちらのご都合が宜しいですか?
Ex. 契約は土曜と日曜では、どちらが宜しいですか?
Ex. 値段が下がれば購入されますか、下がらなくても購入されますか?

お客様自身に「自分で決めた」という気持ちを頂いて頂きながら実は、営業マンが書いたシナリオ通りに商談を進めて行く事が肝心です。

お客様に完全にボールを渡すような質問や提案は止めましょう。
必ず選択肢は営業マンサイドが示し、お客様から回答を得るようにしないと「又、連絡します」「気にいったら連絡します」等、お客様にイニシアチブを取られてしまう事になり、次の展開へ持ち込むことが出来なくなってしまいます。

くり返しは質問形式で

お客様への切り返しは基本的に「質問」で行いましょう。
特に話術に自信のある営業マンは、お客様の事を「聞く」事が出来ないケースが多いので、質問する事を忘れないで下さい。
質問する事により、お客様は自身の本音を語る事が出来、又、自分を知ろうとしてくれている営業マンに安心感と信頼感を感じます。

Ex. (お客様)この物件は少し高いよね。
  (営  業)何故、高いと思われるのですか?
  (お客様)前に他の不動産会社から紹介された物件よりも高いよ
  (営  業)前にご覧になった物件は、どんな物件だったのですか?
  (お客様)北向きの平成15年築だったよ
  (営  業)その物件と比べ、何故高いと思われるのですか?

お客様を「説得」しようとするのは、営業マンとして最低です。
お客様を論破したところで、お客様の共感を得られなければ成約には繋がりません。
「あなたの言う理屈は良く分かりましたが、そしてあなたの言うことは正論だと思います。しかし、私はあなたから不動産を買いたいとは思いません」という状況を作り出してしまっては最悪です。

自らの理論を滔々と述べてお客様を論破するのではなく、質問形式でお客様の本音を探り、質問の内容によって自ら導きたい結論へお客様を誘導するようにしましょう。
決してお客様に議論を吹っかけてはいけません。

この「売買仲介買付営業時のヒント集」は、梶本のクライアント先で、売買仲介営業マンの教育用に作成した小冊子を基に構成しております。
このヒント集は「不動産の素人が、入社三ヶ月以内に自力で1本契約する」事を目的に作成しておりますので、ベテラン営業マンの方には物足りないかも知れませんが、営業の基本を再確認する意味で読んで頂ければ嬉しいです。
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