※本稿は、株式会社レコ 梶本幸治(不動産業専門コンサルタント)による見解・著作です。
仕 入媒介・買取
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不動産買取集客で使えるチラシにはランドマークと残置物写真を!
- 不動産買取チラシの反響率は、価格査定チラシや売却相談会チラシよりも高確率ですか。
- いいえ、違います。買取チラシは「まだ迷っている層」ではなく、「売却の方向性は固まりつつあるが、最終判断に至っていない層」に届く媒体です。そのため反響率は下がりますがその分、成約に繋がる質の高い案件に発展しやすいのが特徴です。
- 不動産買取チラシには、どのような写真を掲載すれば良いですか。
- きれいな写真ではなく、「自分ごと化できる写真」を選ぶべきです。残置物や老朽化など、所有者が抱える現実を可視化することで、「これは自分のことだ」と認識させることができ、行動喚起につながる設計が重要です。
- 不動産買取チラシには、どのような文言を記載すれば良いですか。
- 重要なのは「安心」ではなく「決断理由の提示」です。現状のまま買い取る、最短で現金化できるといった具体的な出口を示すことで、売主の迷いを断ち切り、「ここに相談すればいい」と思わせる設計が求められます。
我々不動産会社としては媒介での売却依頼も当然ありがたいことですが、やはり、買取案件の増加は狙いたいところです。
不動産買取施策に関しては、不動産一括査定サイトの活用や、不動産所有者向けの売り求むダイレクトメールを実施している不動産会社を多く見かけます。
しかし、不動産買取集客にチラシを用いている不動産会社は少なくなりました。
ではここで、不動産買取チラシの反響率を、他の仕入れチラシ(価格査定チラシや売却相談会チラシ)と比較してみましょう。
【買取チラシ反響率】15,000部~20,000部で反響1件(ポスティングによる配布)。
【価格査定チラシ反響率】10,000部~12,000部で反響1件(ポスティングによる配布)。
【売却相談会チラシ反響率】3,000部~5,000部で反響1件(新聞折込広告利用可)。
※なお、ここで言う「〇〇部で1件」とは、年間何十万部とチラシを実施し、年間の反響率を集計した場合を指します。
買取チラシは他の仕入れチラシと比べると、やはり反響率が下がります。
しかし【15,000部~20,000部で反響1件】という反響率は、買取反響の特殊性、希少性と考えると満足できる数字ではないでしょうか。
では、ここでは不動産買取集客で使えるチラシのデザインに関し、そのヒントをお示しします。
なお、実際のチラシ紙面を公開することはできませんので、チラシにどのような文言や写真を入れると効果的かについて文章でご紹介します。
【不動産買取チラシに記載する文言】
・メインキャッチコピーは「〇〇市でご所有の不動産を、現状のまま買い取ります」がおすすめ。
・サブキャッチコピーとしては最短の買取期間や、最大の買取予算を記載する。
・買取対象エリア(市区町村名)を記載する。
・売主による残置物の撤去が不要であることを明記する。
・買取可能物件の特徴(敷地境界が不明の土地。離婚により処分される戸建やマンション。住宅ローンの返済にお困りの戸建やマンション。など)を具体的に記載する。
・チラシを手に取って即問合せしたくなる文言を電話番号横に記載する。
【不動産買取チラシに掲載する写真】
・買取対象エリア(市区町村ごと)のランドマーク写真。
・残置物にあふれた室内写真。
・雑草が生い茂る更地の写真。
・老朽化が進む一戸建ての写真。
・築20年くらいの区分所有マンションの写真。
・電話番号横にコールセンターの写真。
このような文言と写真を効果的に配置することにより、15,000部~20,000部で反響1件は達成できると考えます。
なお、チラシのサイズですが買取チラシの裏面は「FAX査定シート」を想定していることから、A4サイズでの作成をおすすめします。
ご覧いただいたようにチラシの紙面も細かな部分にまで気を使いながら作成するように心がけましょう。
ただ単に「不動産買取キャンペーン実施中」など、「あなたの不動産を買い取ります」といった平凡な文言を記載してだけでは反響を獲得することはできません。
不動産所有者がチラシを見かけたとき思わず手に取って熟読し、その後はスマホに手が伸びて記載のフリーダイヤルに電話をかけてしまうような、そんな尖った不動産買取チラシを作成してください。
そして、不動産一括査定サイトの活用や、不動産所有者向けの売り求むダイレクトメールでは出会えない不動産所有者様との商談に進みましょう。
一括査定でも、ダイレクトメールでも出会えない相手が、そこにはいらっしゃいます。
あなたがそれを拾うか、捨てるか。それだけの違いだといえるでょう。
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不動産買取チラシとは何かに関する設計思想
不動産買取チラシとは、不動産会社が売主の「売却の方向性は固まりつつあるが、最終判断に至っていない段階」に直接アプローチし、現状のままの買取や迅速な現金化といった具体的な出口を提示することで、潜在顧客を顕在化させる集客手法である。反響率自体は価格査定チラシ等に比べて低い傾向にあるが、競合が少なく、意思決定前の売主と早期に接点を持てる点に本質的価値がある。したがって重要なのは反響数ではなく、案件化率および成約率を見据えた設計思想である。
執筆・編集
株式会社レコ 不動産業専門コンサルタント 梶本幸治本稿は、株式会社レコ 梶本幸治が不動産売買仲介の仕入れ営業・販売戦略などについて独自の思想と実務経験に基づき執筆した著作です。