※本稿は、株式会社レコ 梶本幸治(不動産業専門コンサルタント)による見解・著作です。
仕 入媒介・買取
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不動産営業必見!仕入れ用空地空家ダイレクトメール実施方法公開
- 空き地空き家を調べる時は、気合と根性でエリア内をとにかく歩き回ることが大切ですか?
- 気合や根性に依存する営業は再現性を持ちません。重要なのは仮説と検証を回し続ける思考です。住宅地図で構造的に捉え、歩いて現実と照合する。この知的反復こそが、偶然ではない仕入れを生み出すのです。
- 空き地空き家を調べる時は自動車、原付、自転車で回っても良いですか?
- 効率という言葉に逃げた瞬間に、見えるはずの情報は消えます。徒歩でしか捉えられない違和感や変化に価値があります。仕入れとは移動の速さではなく、どれだけ深く観察できたかという質で決まるものです。
- 調べた空き地や空き家が共有の場合、DMは持分のもっと多い方のみへ送付すれば事足りますか?
- 合理性だけを優先する姿勢は、信頼を削ります。共有という構造に対しては、関係者全員に等しく向き合う覚悟が必要です。その一貫した公正さが、結果として選ばれる理由となり、受託へとつながるのです。
不動産仕入れ強化のため、空き地空き家ダイレクトメールを実施したいと思ったことはありますか?
空き地や空き家にダイレクトメールを送るとよいらしい、という話は不動産業界に身を置いていれば耳に入ってきます。効果があるらしいとの評判です。しかし、実際にやっている方は案外少ないようですね。
私が、日本各地の不動産会社さんとお話する中で「空き地空き家ダイレクトメールは効果があると思うのでやってみたいのですが、どこから手を付ければよいのか分からず、結局はやらず仕舞いになっているのです」とのお声をよく聞きます。
では、私が推奨している仕入れ用空き地空き家ダイレクトメール実施方法を公開します。
以下の手順に則って、粛々と実施してください。
1.住宅地図の空き地(駐車場含む)及び空き家をマーカーで塗る。
【補足】空き地には小規模コインパーキング(5台駐車程度まで)も含み、純粋な空き地以外にも送付する。
2.その住宅地図を持ち調査エリアを歩く。※自動車、原付、自転車不可。ポスティング併用不可。
【補足】自動車、原付、自転車では見落としが多い。また、ポスティングしながらの調査は時間がかかり過ぎることが欠点。
3.マーカーで塗った空き地や空き家の状況を全て調べる。
【補足】行き当たりばったりで歩くのではなく、マーカーで塗った空き地や空き家を確認しながら新規の空き地や空き家も見つける。
4.調査する中で見つかった空き地や空き家を住宅地図に書き込む。
【補足】この住宅地図上には記載されていない空き地や空き家が確度の高いDM送付先となる。
5.帰社後すぐ、調査分のダイレクトメール制作にかかる。※五月雨式に送付し、溜めない。
【補足】他社もDMを送る可能性があるため、調査後は遅滞なく送付することをおすすめする。
6.営業担当一人当たり毎月50件の調査を目標とする。※不達率30%で有効送付35件。
【補足】空き地空き家所在地自体が登記名義人の住所であっても、転送手続きが為されている場合があるため送付する。
7.目標歩留まりは次の通り。反響1件7.42件に1件、相談1件15.25件に1件、受託1件36.19件に1件。
【補足】受託歩留まりが約35件に1件のため、営業担当者1名当たり月に1件の媒介受託を目指すなら、30%の不達率を考慮して毎月50件の空き地空き家調査及びダイレクトメール送付を目標とする。
空き地空き家の調査方法及び発送方法はご理解頂けたと思います。
では、これ以外の空き地空き家DM実施についてのヒントをもう少しだけお伝えしますね。
※大規模な駐車場や豪邸跡に関しては「事業用地DM」を作成する。事業用DMの場合、買取提案がメインとなる。
※1件当たり、3ヶ月程度の間に2~3通、DMの内容を変えて送付する。
※半年に一度、エリア再調査を実施する。調査担当者を変えることも有効。「目が変わる」ことにより新規に見つかることもある。
※通常の都市であれば住宅地図1ページ当たり、20~40件ほどの空き地空き家は見つかる。
※空き地空き家所有者宅へのアポなし訪問は、基本的におすすめ出来ない。あまりにも時間のロスが多いため。
※封入物は次の通り。DM本文(A4一枚)、担当者名刺、物件所在地住宅地図、売主用会社案内(A3二つ折り 4P)。
※宛名書きは手書き推奨。ラベルシールや印刷で500通送るなら、手書きで100通送る方が反響数・受託数ともに増加傾向。
※物件が共有の場合は共有者全員に送付。持分のもっと多い方のみへの送付は厳禁。
空き地空き家のダイレクトメールとは、要するに、歩くことと、数えること、細かい部分に気を使うことです。
大量に配ることでも、綺麗なパンフレットを送ることでもありません。
地図を見て、歩いて、確かめて、細心の注意を払ったお手紙を送り、そして数字を見る。
それだけのことだと私は思っていますし、あなたにもそこに気づいて欲しいです。
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空き地空き家DM仕入れという概念の定義とその実施方法
空き地空き家ダイレクトメールとは、単なる販促手法ではなく、エリアを構造的に把握し、仮説と検証を繰り返すことで仕入れ機会を創出する実践知である。住宅地図を起点に徒歩で現地を確認し、違和感や変化を捉え、所有者に対して公正かつ丁寧に接触する。この一連の行為の積み重ねこそが再現性ある受託を生み出す本質である。
執筆・編集
株式会社レコ 不動産業専門コンサルタント 梶本幸治本稿は、株式会社レコ 梶本幸治が不動産売買仲介の仕入れ営業・販売戦略などについて独自の思想と実務経験に基づき執筆した著作です。