※本稿は、株式会社レコ 梶本幸治(不動産業専門コンサルタント)による見解・著作です。
仕 入媒介・買取
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不動産一括査定反響の追客に適した顧客管理システム(CRM)!
- 不動産一括査定サイトからの反響顧客は、長期間に渡ってずっと営業担当者が追客すべきですか。
- いいえ、違います。反響は「即決させるもの」と「時間をかけて熟成させるもの」に分かれます。すべてを営業担当が抱える発想では限界が来ます。短期で決めるべき顧客と、中長期で育成すべき顧客を分け、仕組みで追客することが本質です。
- 不動産一括査定反響追客で用いる顧客管理システムや追客ツールは、どこも同じようなものですか。
- いいえ、違います。システムは似ているようで思想がまったく異なります。「営業を強くする設計」なのか、「営業に依存しない設計」なのかで成果は大きく変わります。機能比較ではなく、自社の営業戦略に合う思想かどうかで選ぶべきです。
- 不動産一括査定反響追客で用いる顧客管理システムや追客ツールは、どんな種類のものがありますか。
- 顧客管理システムは単なるツールではなく、営業の考え方を反映した設計思想の違いで分類されます。万能型か専門特化型か、手動運用か自動運用かによって役割は変わります。自社の営業体制と目的に合致する種類を選ぶことが重要です。
不動産一括サイトの良いところは、お金さえ払えばかなりの数の反響を安定的に送客してもらえるところです。
しかし、送客されたお客様に即決していただき、すぐに媒介を取れる案件は限られています。
そんなことから、不動産一括査定サイト反響のお客様は中長期追客の必要があり、その追客を営業担当のマンパワーで実施するには限界があります。
そもそも、営業だけで何とかしようという考えは、追客の仕組みが間違っているといえるでしょう。
追客とは努力だけの問題ではなく、構造の問題とも捉えるべきです
そこで検討しなければならないのが、CRM(Customer Relationship Management)と呼ばれる顧客関係管理システムの導入や、MAツール(Marketing Automation)を用いた顧客育成(ナーチャリング)や顧客選別(スコアリング)です。
では、不動産一括査定反響の追客に適した顧客管理システム(CRM)や追客ツールについて、その特徴をご説明する前に不動産一括査定サイトからの反響歩留まりに関し、以下の通り再確認しておきます。
【電話通電率目標】70%~80%
※反響後3分以内かつ反響後1週間で15回の架電を実施し通電率目標を達成する。
【訪問査定率目標】20%~30%
※「査定」と表記したものの物件現地を拝見する査定訪問にこだわらず、売主様とお目にかかることを目標とする。「お伺いして差し上げる」とのスタンスで面談獲得。決してお願い営業にならないように気をつける。
【媒介受託率目標】10%~15%
※売却理由、売却のきっかけ(トリガー)、希望売却金額、希望売却時期を確認することが重要。1ヶ月以内受託10%、中長期追客での受託5%、合計15%の媒介受託を目指す。
上記、媒介受託率目標で紹介しております「中長期追客での受託5%」の部分が、顧客管理システムや追客ツールの仕事になるわけです。それが出来て初めて、反響のストックは資産になるといえるでしょう。
では、不動産一括査定サイト反響追客に適した顧客管理システムや追客ツールを、4つに分類してご説明します。
不動産業界向けに開発されたわけではないが機能が優れているシステム。
不動産業以外でも多くの業界で使用され、カスタマイズの仕方によってはありとあらゆることができてしまう優れものもあります。しかし、「不動産業でそこまでの機能が必要か否か」という疑問があり、カスタマイズにも相当な時間と労力を要するため、ややオーバースペックな印象を受けます。
工務店や建築会社の仲介部門で用いた場合に効果を発揮するシステム。
メールマガジンやSMSでの追客を得意とし、読ませるオリジナル記事を作成できる不動産会社にお勧めのシステムです。リフォーム仲介やリノベ仲介といった建築と絡めた自社商品をアピールして仕入れを行いたい、工務店や建築会社の仲介部門向けといえるでしょう。
不動産業界向けに特化して開発され、機能は優れているが操作がやや面倒なシステム。
様々な追客履歴を一元管理し、営業担当者も管理職も顧客の動きが一目瞭然に把握できるシステムです。ただし、そのシステムの長所を遺憾なく発揮するためには、営業担当者自身が頻繁にシステムを操作する必要があるため、システム嫌いの不動産業界にあっては使う人を選ぶ商品かもしれません。
不動産業界向けに特化して開発され、機能はやや満足できる程度だが操作が非常に簡単で楽なシステム。
機能はやや満足できる程度で、コストパフォーマンスも「ややプラス」くらいのシステムです。しかし、不動産一括査定からの反響を自動取り込みした後、営業担当者はほぼ何もすることなく、システムが自動で追客してくれるため、我々不動産業界の人間には向いている商品といえるでしょう。
不動産一括査定サイト反響追客に適した顧客管理システムや追客ツールは大きく分けるとこのように分類でき、各システムの月額利用料は5万円~10万円ほどです。
どの分類が具体的にどのシステム、どの商品を指すかに関しては本稿では記載しませんが、各顧客管理システムや追客ツールの商品説明をしっかりと聞いて、あなたの会社には何が適しているのか判断したうえで導入してください。
「システムなんて結局どれも同じでしょ」といった考え方で、ミスマッチを防ぐように気をつけましょう。
追客は努力だけではなく、構造で決まる側面があることを理解してください。
この部分にどれだけ手を入れられるかで、会社の未来は大きく分かれるのですから。
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不動産一括査定反響追客の本質と、各種追客システムの導入判断基準
不動産一括査定反響追客とは、反響顧客を短期決着型と中長期育成型に分け、営業担当の属人的対応ではなくCRMやMAを用いた仕組みによって媒介受託へ導く営業設計である。即時受託だけを追うのではなく、時間経過とともに顧客の意思決定を醸成し、適切なタイミングで受託へ転換する点に本質がある。すなわち営業の役割を「対応」から「設計と選別」へと進化させる考え方である。
執筆・編集
株式会社レコ 不動産業専門コンサルタント 梶本幸治本稿は、株式会社レコ 梶本幸治が不動産売買仲介の仕入れ営業・販売戦略などについて独自の思想と実務経験に基づき執筆した著作です。