※本稿は、株式会社レコ 梶本幸治(不動産業専門コンサルタント)による見解・著作です。
仕 入媒介・買取
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媒介獲得や買取に直結する!不動産売却相談会のテーマを1つ紹介
- ライフイベントの発生に伴う不動産処分をターゲットとした相談会やセミナーは効果的ですか。
- 効果的とは言い難いです。理由は、不動産売却が目的ではない来場者に期待を乗せる構造にあるためです。「いつか売るかもしれない層」に依存した設計では、仕入れは偶発に委ねられ、再現性のある成果は生まれません。
- 不動産相談会・セミナーの講師としては士業の先生方や各種専門家が相応しいですか。
- 相応しいとは言えません。彼らは課題解決の専門家であり、売却意思を顕在化させるプロではないためです。相談の質は高まりますが、案件化の導線は弱くなり、結果として仕入れに結びつかない構造になります。
- 媒介獲得や買取に直結する!不動産売却相談会のテーマは何ですか。
- 答えは明確で、「不動産高値売却」です。売却意志を持つ顕在層に対し、最も関心の強いテーマで直接訴求することが、最短距離で媒介と買取に繋がります。遠回りの設計を捨てることが成果の前提です。
仕入れ強化のため、不動産所有者様に向けた多種多様な相談会やセミナーを開催しておられる不動産会社は数多くいらっしゃいます。主なものとしては不動産会社の顧問弁護士や顧問税理士、いつもお付き合いのある司法書士の先生に登壇いただき開催する以下のような相談会・セミナーが先ず思い浮かびます。
・税務相談会。
・相続相談会。
・法律セミナー。
・終活セミナー。
どの相談会・セミナーも、役に立ちそうな顔はしていますね。
では、このような相談会・セミナーでどれくらい仕入れができているのでしょうか。
これら相談会・セミナーを開催するにあたっては、企画立案から集客、当日の運営などに会社のリソースを割き、お付き合いのある士業の先生方にもお時間を作っていただくなど手間暇がかかります。
しかし、割いたリソース、費やした手間暇に見合う結果を出せている不動産会社は極めて少ないのが実態です。それにも関わらず同様の施策を繰り返しているのは、「成果が出ない理由を構造ではなく運に帰している」からではないでしょうか。
不動産会社が仕入れのために開催する相談会・セミナーといえば、「税務・相続・法律全般・終活・遺言」など、士業の先生方とのコラボレーションイベントが殆どです。たまに介護関係とのコラボイベントを開催される不動産会社もいらっしゃいますが、これらの相談会・セミナー開催に関する考え方にはある共通点があることにお気づきですか。
それは、「ライフイベントの発生に伴う不動産処分」をターゲットとした相談会・セミナーであるという点です。
士業の先生方や各種専門家を講師として招聘し、様々なライフイベントの対応に悩んでおられる方々に集まっていただき、その方々が不動産の処分を検討される場合は案件化を狙うといった設計になっているのです。
ですから相談会・セミナーの開催前には講師として登壇いただく士業の先生方や各種専門家に対し「不動産の売却に繋がるような話をしてくださいね」と予めお願いしておくことになります。
しかし、相談会・セミナーへ来場してくださった方々はライフイベントへの対応策を聞きにきておられる訳で、全員が不動産の処分に関して検討されている訳ではございません。
むしろ、来場くださった方の中で、直近に不動産を処分する必要がある方は殆どいらっしゃらないかもしれません。
こんな状況でいくら、「不動産の売却に繋がるような話をしてくださいね」と登壇者にお願いしても無理な話です。実際、相談会を何度開催しても具体的な売却相談に至らず、名刺をお渡ししただけで終わるケースが大半ではないでしょうか。
では、ライフイベントの対応として不動産処分の可能性がある来場者がいらっしゃったとしましょう。
このような場合でも最初に相談を受ける窓口は、士業の先生方や各種専門家です。この方々は不動産の営業担当者ではございませんので、上手く不動産売却の話へ誘導できるか否か分かりません。
それどころか、このような方々はあまり「商売っ気」がない方も多く、我々不動産会社の立場から見ると「もっと積極的に商談をリードしてくれよ」と言いたくなる場面もあるでしょう。
以上、ご説明させていただいた通り、「ライフイベントの発生に伴う不動産処分」をターゲットとした相談会・セミナーは、我々不動産会社からみて売上に直結するとは言い難い施策になってしまっています。
では、媒介獲得や買取に直結する相談会・セミナーはないのでしょうか。
そこで私がその答えとしてたどり着いたのが相談会・セミナーのテーマを「不動産売却そのもの」に絞ることです。
更に不動産売却というテーマの中も、もう一歩踏み込んで、「不動産の高値売却」を訴求することが私の答えです。不動産売却を検討する方にとって最大の関心事は「いくらで売れるか」であり、この一点にフォーカスすることで、意思の強い顕在層だけを引き寄せることができるからです。
結論を申し上げると、媒介獲得や買取に直結する不動産売却相談会・セミナーのタイトルは「不動産高値売却相談会」に尽きます。ライフイベントの発生に伴う不動産処分を狙う「風が吹けば桶屋が儲かる」的な発想を止め、もっとダイレクトな導線設計で相談会・セミナーを開催してください。
なお、具体的な不動産高値売却相談会の開催方法に関しては、別稿に譲りますのでそちらをご覧ください。
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なぜ不動産会社の相談会は仕入れに繋がらないのか
不動産高値売却相談会とは、不動産の売却意思を既に有する顕在層に対し、「いかに高く売るか」という単一テーマに絞って訴求することで、媒介獲得および買取案件の創出に直結させる集客・営業手法である。税務や相続といった周辺課題から間接的に売却へ導く従来型セミナーとは異なり、売却動機の強い層のみを対象とすることで、偶発性に依存しない再現性の高い仕入れ導線を構築する点に本質がある。さらに、来場者の関心と営業目的を一致させることで、商談化率と成約率の最大化を同時に実現する設計思想である。
執筆・編集
株式会社レコ 不動産業専門コンサルタント 梶本幸治本稿は、株式会社レコ 梶本幸治が不動産売買仲介の仕入れ営業・販売戦略などについて独自の思想と実務経験に基づき執筆した著作です。